中国共産党対外連絡部の招請で中国を訪問した南景弼（ナム・ギョンピル）京畿道（キョンギド）知事が、招請の主体である宋濤・対外連絡部長と会わなかったことが分かった。南知事が最近、高高度ミサイル防衛（ＴＨＡＡＤ）体系の配備に賛成するという立場を明らかにした直後であるため、会談が取り消しになった背景に関心が集まっている。

京畿道は１４日、同日昼１２時に開く予定だった対外連絡部招請懇談会が取り消しになったと明らかにした。当初懇談会に出席すると伝えられた宋部長が突然、個人の日程を理由に出席しないという通知を受け、懇談会をキャンセルしたということだ。宋部長の欠席は１３日晩に中国現地で南知事に伝えられたという。

中国の招請で南知事は当初５日に訪中する予定だったが、台風１号の影響で中国に水害が発生し、暫定延期された。対外連絡部は３日後の８日に再招請日を１３－１４日と通知したが、ちょうどこの日に韓米がＴＨＡＡＤの韓国配備方針を発表した。中国は在韓米軍のＴＨＡＡＤ配備が中国を狙ったものだと主張し、強く反発してきた。

こうした中、南知事は１２日、国内のあるラジオ放送のインタビューに出演し、ＴＨＡＡＤ支持発言をした。南知事は当時、「ＴＨＡＡＤの韓半島（朝鮮半島）配備が必要という立場」とし「（私が道知事である京畿道の平沢にＴＨＡＡＤが配備されても）国家が決めれば基本的に賛成する」と述べた。南知事は「十分に根拠がある決定を政府がし、国民にきちんと説明をすれば、どの地域も受け入れなければいけない」とも語った。

こうした背景のため、宋部長の突然の懇談会欠席はＴＨＡＡＤの韓国配備および南知事のＴＨＡＡＤ支持発言と無関係ではないという分析が出ている。

南知事が今回の訪中期間に、公式または非公式にＴＨＡＡＤ関連の発言をしたかどうかは把握されていない。京畿道のイ・ウチョル報道官は「宋部長の急な事情のために会えなかったということであり、ＴＨＡＡＤと関連づけるのはやや無理がある」とし「現地で対外連絡部の関係者に会い、今後の日程を決めるため協議中だと聞いている」と述べた。

一方、南知事とともにセヌリ党の羅卿ウォン（ナ・ギョンウォン）議員、共に民主党の金富謙（キム・ブギョム）議員、李光宰（イ・クァンジェ）元江原道（カンウォンド）知事が同行した。南知事一行は１３日、胡春華広東省党書記と夕食会を開く。南知事は「中国中央・地方政府と韓国地方政府主要人物の戦略的パートナーシップ構築」のため胡春華書記と１、２年に１回のペースで会ってきた。