加湿器殺菌剤「オキシー・サクサクＮＥＷ加湿器当」で１８０人余りの被害者（オキシー集計、１・２等級被害者基準）を出したオキシー・レキットベンキーザー（以下、オキシー）が乳幼児死亡者全員に１人あたり１０億ウォン（約８６００万円）ずつ賠償することにした。

オキシーは２６日、被害者および家族との第３次懇談会を開いて、子供および大人の死亡・傷害（１・２等級）被害者に対する損害賠償額を提示した。大人には▲死亡者３億５０００万ウォン▲中間水準傷害２億ウォン▲軽傷・症状好転１億５０００万ウォン－－などを、子供には▲中間水準傷害２億～３億ウォン▲軽傷・症状好転１億５０００万ウォン－－などの慰謝料を支給する。治療費や法律諮問費、逸失利益（死亡・傷害がなかった場合、得られたと推定される収入）、利子費用などは除いた純慰謝料だ。

子供および乳幼児のうち、死亡した被害者には１人あたり１０億ウォンを支給することにした。子供が成長し得る収入および治療費などを計算するのが難しいという理由からだ。オキシー側は「１・２等級被害者の肺関連の病気および合併症に対して一生治療費を保障し、被害者の意見を反映して慰謝料を増額した」と明らかにした。

１８０人余りに対する慰謝料総額は公開しなかった。オキシーは他社製品を併用していた使用者にもまず全額を賠償し、これらメーカーに再請求すると明らかにした。来月中の支給申請を受けて年内に慰謝料を支給する予定だ。

オキシーのアタ・サフダル代表は「被害者に実質的な支援ができるように他メーカーなど関係者らと協力する」と述べた。オキシーは２０１１年加湿器殺菌剤被害者発生から５年を経た最近になってようやく謝罪、被害者救済を打ち出して国民的な反発を受けた。今回の賠償案からも３・４等級は除外されている。

被害者は反発した。加湿器殺菌剤被害者遺族連帯のチェ・スンウン代表は「１０億ウォンは家族の悲しみと子供の逸失利益まで考慮するとひどい水準」と話した。５歳の息子を失ったキム・ドクジョンさん（４０）は「検察捜査におされて発表した賠償案だが、『カネを受け取ったから不満は言うな』式だ」とし「３・４等級被害者に対する賠償に全く言及されていない点が最も大きな問題」と述べた。