【社説】潘基文国連事務総長の大統領選挙挑戦示唆にかかる期待と懸念
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.05.27 07:54
訪韓初日の25日、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が大統領選挙挑戦の可能性を強く示唆した。昨日は「発言が過剰、拡大解釈された」と一歩退いたが、「分裂させるの人がリーダーになってはいけない。統合させる人がならなければいけない」と統合リーダーシップへの言及を続けた。潘氏は前日、「誰かが大統合を宣言し、国家統合のためにすべてのものを捨てるという指導者が出てくるべき」とし「国連事務総長から戻ってくれば、国民として役割を私がさらに考えてみる」と述べた。見方によっては当然ともいえる。しかし以前の発言と比べると、明確に違う雰囲気だ。誰が聞いても来年の大統領選挙を念頭に置いたものであり、全国の耳目を引いた。潘氏の「拡大解釈」云々は大きな波紋に対する水位の調節とみられる。
潘氏の国内政治分裂・大統合リーダーシップ言及には十分に同感する。いわば、潘氏が次期大統領候補に挙がること自体が韓国政界の脆弱性を傍証する。従来の政界に対する国民の不信と嫌悪が政界の外にいる潘氏を有力候補として思い浮かばせるエネルギー源であるからだ。こうした点で潘氏の急浮上が韓国政治に変化と革新の流れを呼ぶ契機になるのを期待する。さらに国連事務総長としての10年間の経験は、韓半島(朝鮮半島)を含む国際社会の懸案と危機を打開していくのに大きく役立つ可能性がある。