【時視各角】子供を殺す親たち=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.03.23 09:19
それでも依然として気持ちが引っかかる。制度的仕組みさえつくれば児童虐待が解決されるということでもないようだからだ。その理由はまず暴力の程度だ。虐待児童が死に追い込まれるやり方はぞっとするものだ。巨体の父親が子供をサンドバッグのように殴り、寒い冬に子供に漂白剤をばらまいて浴場に閉じ込めて…。ところで親たちは死ぬとは思わなかったと抗弁する。それで殺人罪の適用も難しくする。
どれほど人を虐待すれば死ぬのかが無知なのだ。無知を育てる要因もある。韓国社会には暴力性をそそのかすコンテンツが豊富だ。テレビや映画では暴力シーンを除いて観ることがないほどだ。実際ならば5回以上は死ぬぐらいの暴力でも主人公は完全に立ち上がり、翌日また別の暴力の現場へと走って行く。このようなメディア暴力が実際に視聴者の暴力性を増進させるという研究結果は1960年以来、無数に出てきた。片方で暴力をそそのかしながら、もう一方では制止するメカニズムでもなければならない。しかしそのような仕組みはない。