【社説】韓国政府のフォルクスワーゲン環境汚染対応に問題あり
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.01.22 08:55
韓国環境部が排気ガス操作波紋以降欠陥是正命令を碌に履行しないフォルクスワーゲンの韓国法人(アウディフォルクスワーゲンコリア)を刑事告発したのは、遅いとはいえ適切であった。しかし、今回の措置がフォルクスワーゲンの詐欺に対する政府の対応が過度に消極的という批判世論に押されて行われたという点は否定しがたい。特に今回の事件はディーゼル車の環境汚染の危険性を明らかにしたという点で重要な環境問題を提起した。そのためフォルクスワーゲンだけでなくディーゼル車が誘発する環境汚染をどのように解決するのか代案を用意せよという要望が高まった。
フォルクスワーゲン波紋以来、韓国政府の改善意志がずっと疑われていたのは事実だ。フォルクスワーゲン側は環境部の欠陥是正命令を受けた後、必ず提出することになっている欠陥原因の明細書を提出しなかったし、改善方法に対するソフトウェアが準備できていないと言って提出しないなど一貫して対応に誠意がなかった。それでも政府はこれまで課徴金141億ウォン(約14億円)を賦課するばかりで沈黙してきた。また、環境部と交通環境研究所が行ったフォルクスワーゲン排気ガス操作関連調査方法も問題があるという指摘が出ている。この事件の核心であるソフトウェアは調査せずに反復的室内認証実験による結果のみ分析し、「見逃し」調査だったのではないかという疑惑も提起された。