お金が多ければ幸福か、一定所得超えれば幸福感は・・・(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.10.20 13:29
お金が多ければ、金がない時より多くのことがたやすい。体の具合が悪い時の病院費の心配も少なく、家を買う資金を用意するのに苦労する必要もなく、子供により良い教育環境を整えることもできる。だが「お金で幸福を買えるか」という質問が出てくると誰もがぎょっとする。宗教家は「貧しい者に福がある」と教える。実際にお金が不和を起こし、幸福を奪い取る事例にもしばしば接する。また私に少々の財産があってもほかの人がさらに良い暮らしをしていれば相対的な剥奪感を感じる。だとしてもお金が一銭もなければ人生が大変苦労することは自明だ。お金と幸福の交差点はどのあたりだろうか。
12日、今年のノーベル経済学賞受賞者に選ばれたプリンストン大学のアンガス・ディートン教授は、お金と幸福の相関関係についての研究をした。2010年プリンストン大の同僚であるダニエル・カーネマン教授(2002年ノーベル経済学賞受賞者)とともに米国科学学術院誌(PNAS)に小論文を発表した。2008~2009年に米国全域45万人を対象にしたギャラップアンケート調査に基づいて統計を調べたところ「所得が高まるほど人生に対する満足度は高まり続けるが、幸福感は年俸7万5000ドル(8500万ウォン)で止まる」ということだ。簡単に言えば、年俸が5000万ウォンから6000万ウォン、6000万ウォンから7000万ウォンに高まる時はお金の金額に比例して幸福感も高まる。だが年8500万ウォン以上を稼ぐようになれば年俸が9500万ウォン、1億ウォンになってもさらに幸せにはならないということだ。