【コラム】地雷挑発を乗り越えた朴槿恵(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.19 10:17
非武装地帯で北朝鮮が埋設した地雷を踏み、若い兵士2人が足を切断したことを聞き、言葉を失った。小型地雷は雨が降れば流され、足首を狙う。非武装地帯を捜索していた軍服務時代、我々は敵よりも地雷を恐れた。地球上で単位面積あたりの地雷の数が最も多いところが非武装地帯だ。ここでは完全武装した若者が昼夜を問わずお互い銃口を向け合う。非武装はただの希望事項にすぎず、重武装地帯と呼ぶのが正しい。そうしてこそ70年の分断体制にふさわしい怒りも表示できる。
朴槿恵(パク・クネ)大統領にも北の地雷挑発は悪材料だった。8・15演説に合わせて準備した前向きな対北朝鮮提案は青瓦台(チョンワデ、大統領府)の倉庫に押し込まれた。しかし朴大統領は柔軟性を発揮して状況を反転させた。「北の挑発には断固対処していくが、同時にこういうことが発生せず平和を構築できるよう、あらゆる努力をしていく」と述べた。確実な安保と平和の構築という2トラック路線で相手の敵意を一気に制圧した。世論の憤怒指数に屈服しない勇気ある発言だった。