訴訟額が約５兆ウォン（約５５００億円）に達する韓国政府と米国系私募ファンド「ローンスター」の投資家国家訴訟（ＩＳＤ）攻防が米国ワシントンＤＣで始まった。

世界銀行傘下の仲裁機構である国際投資紛争解決センター（ＩＣＳＩＤ）は１５日、世界銀行ＩＣＳＩＤ会議室で韓国政府とローンスター関係者ら訴訟当事者と代理人３０人余りが参加した中で非公開の審理を行った。

今回の訴訟に証人として出席する全光宇（チョン・グァンウ）元金融委員長はこの日、米国入国後ぶ記者たちと会い「海外の投資家に対して公正かつ適法に対応したことを明確に話せる」として「事実と真実に基づいて証言する」と話した。しかし「韓国政府の勝訴の可能性」を尋ねると「証人として出席する立場でさまざまな問題について話すことが韓国政府にとっては得にならないと判断する」と話した。

金融委は当時、外換銀行の安値買収疑惑や外換カード株価操作などの問題で裁判が進行中のため承認手続きを遅らせるほかはなかったと明らかにした。彼は売却承認の遅延について「いかなる形態でも（ローンスターに対する）差別的待遇がなかったことは誰もが知る事実であり、そうした点をしっかりと説明する」と強調した。

◆韓国「機先制する」…激しい法廷攻防

今回の韓国政府と米国系私募ファンドのローンスターの投資家国家訴訟（ＩＳＤ）は、ＬＳＦ－ＫＥＢホールディングスなどローンスターベルギー・ルクセンブルクの子会社８社が、韓国政府が外換銀行の売却を遅延させ不当に税金をつけて４６億７９００万ドル（約５兆１０００億ウォン）相当の損害をこうむったとして２０１２年１１月、ＩＣＳＩＤに仲裁を申請したことから始まった。




＜韓国・ローンスター訴訟＞元金融委員長「ローンスター差別しなかった」（２）