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【コラム】中国人が北朝鮮に投資する理由

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.05.11 09:29
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北朝鮮羅先(ナソン)経済貿易地帯(羅先特区)で中国人が運営する衣類縫製工場は夜12時まで明かりをつけておくという。その理由は北朝鮮の女性労働者が働いただけ給料をもらうのでその時まで家に帰らないということだ。北朝鮮の他の都市と比較すると珍しいことだ。この工場を6年にわたり運営する張力氏は、「女性労働者が工場にお客が訪ねてきても目もくれません。以前は見知らぬ人がくればちらちらと見ていたのが最近は金を稼ぐ考えから仕事ばかりしているようだ」と話した。

最近中国、ロシア、米国、シンガポールの企業家が羅先特区に投資し変わっていく姿のひとつだ。張氏は、「北朝鮮の人々が『金、金、金』と言いながら金の味を知りつつあるが、底辺にはまだ社会主義に対する未練が残っている。彼らの独特の文化を認めて待つことができる忍耐が必要だ」とささやいた。彼は工場を運営して2012年に15万ドルの売り上げを出したりもしたがこの数年にわたり利益を出せずにいる。北朝鮮の人々が中国製を好むためという。韓国の人たちが1960年代に日本製品を好んだのと同じだ。彼は「北朝鮮でどうしてすぐに稼げますか。10~20年後に金を稼ぐという考えでするものです。私は北朝鮮の未来に投資する」と付け加えた。中国の人たちが北朝鮮に投資して損害を出しても継続する理由だ。世界的投資家であるジム・ロジャースが「全財産を北朝鮮に投資する」と話したのと一脈通じる話だ。

 
正確な統計はわからないが羅先特区に中国の人たちが多く往来している。中国・琿春と北朝鮮・羅津港を結ぶ高速道路(56キロメートル)が2012年に開通してからだ。特に中国人の中で「テバン」と呼ばれる商人が羅先特区の市場を動かす大口顧客になった。市場は韓国の市場に相当するもので北朝鮮市場経済の実験舞台だ。お金と物品を所有する中国のテバンは北朝鮮の人たちとの直接的な商行為に制限があり北朝鮮の人たちを雇用して市場で売り場を開いて商行為をする。北朝鮮の人たちはまだ金がなく中国のテバンに雇用されるケースが多い。この過程で人件費を除いたすべての利益が中国に出て行く。

先週南北間には和解ムードと緊張ムードが同時に造成された。南北は7日に6・15共同宣言15周年行事をソウルで開催することで暫定合意した。今回の行事が実現すれば2008年6月以来7年ぶりの開催となる。その翌日に北朝鮮は「非常特別警告」を通じ北西島しょ海岸で武力挑発をした。そして9日には東海(トンヘ、日本海)上で艦対艦ミサイル3発を発射した。南北が和解ムードに進もうとすれば必ず妨害者がついてくる。好事魔多しで良いことに妬む人々がいるものだ。こういうときほど大胆に進んで行ける勇気が必要だ。なぜなら中国は私たちが考えるよりはるかに北朝鮮にさらに近付いているためだ。

コ・スソク統一文化研究所研究委員

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