【社説】成完鍾リスト捜査、政界実力者を見逃してはいけない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.22 16:41
李完九(イ・ワング)首相の辞意表明で、検察の特別捜査チームの負担が大きく減ることになった。検察の立場としては現職首相に対する捜査がやりにくかったことは事実だ。検察は「2013年4月4日、忠清南道(チュンチョンナムド)の扶余(プヨ)-青陽(チョンヤン)地域で出馬した李首相の陣営を直接訪れて3000万ウォンを渡した」という故・成完鍾(ソン・ワンジョン)会長の主張を後押しできる証拠を十分に確保できなかった。マスコミの報道が捜査状況を先んじながら捜査チームの苦心も深くなっていたところだった。捜査方法をめぐる政治的議論もふくらむ兆しを見せていた。だが李首相が退陣を決意しながら捜査のスピードも速くなる展望だ。
検察は昨日、成元会長の側近だった京南企業の元役員を召還調査したのに続き、追加で家宅捜索を行った。ムン・ムイル捜査チーム長は「客観的な資料を速かに最大限収集して、集中的に再現して復元することに優先順位を置いている」と話した。京南企業の関係者たちへの調査は、捜査の最初のボタンをかける意味だというものだ。ムンチーム長はまた「捜査の方向性と日程についてはそれなりの考えがある。外部の意見とは関係なく私たちの日程どおりに行く」とつけ加えた。こうした発言は金淇春(キム・ギチュン)前大統領秘書室長が1泊2日の日程で日本に行ってきたことへの批判世論とも無関係ではないように見える。だが「捜査チームに一切の権限を与えろ」として捜査チームに力を与えた世論が金前室長の釈然としない行動で冷ややかになったのも事実だ。