【社説】北核ミサイルめぐる韓米間の温度差が心配
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.04.10 10:35
北朝鮮の核ミサイル脅威をめぐり韓米間に隔たりが見られ、懸念される。ゴートニー米軍北部司令官は7日、「北朝鮮が核弾頭の小型化に成功し、米国本土に発射できるレベル」と述べた。米軍の関係者が北朝鮮の核兵器小型化の可能性を何度か示唆したことはあるが、今回のように記者会見を開いて断定的に述べたのは初めてだ。しかし国防部は「米情報当局に確認したところ、問題の発言は個人の意見にすぎない」と一蹴した。米軍司令官の公開発言を韓国軍当局が米情報当局を引用して否認するという奇異な状況が演出されたのだ。
5000万人の国民の命を脅かす北朝鮮の核ミサイルに対し、韓米当局の判断がこのように正反対になれば、我々の安保に大きい穴があいたというしかない。ゴートニー司令官の発言は、ローズ米国務次官補が「高高度ミサイル防衛(THAAD)体系は北朝鮮のノドン・スカッドミサイルに対処する決定的な力になる」(7日)と述べたのと同時に出てきた。さらに9日にはカーター米国防長官が韓国を訪れた。カーター長官の訪問に合わせて米国の関係者がTHAAD韓国配備の必要性を浮き彫りにするため、北朝鮮の核ミサイル脅威を膨らませて言及した可能性があるという推定が出てくる理由だ。しかし北朝鮮が2006年から今まで3回の核実験をし、インド・パキスタンのような核保有国が最初の核実験後、数年後に核弾頭の小型化に成功したことを勘案すると、米国の主張は無視しがたい。