南北が60年間飛ばして送った「紙爆弾」
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.10.21 15:12
今月10日、韓国の民間団体が北側に飛ばしたビラに向かって、北朝鮮軍が高射銃を発射して南側が機関銃で対応射撃する事件が発生した。ビラは心理戦手段として、南北ともに長い間相手に向かって散布してきたものだ。現在は北朝鮮のビラが韓国社会に格別な影響を与えることができないのに対して、対北ビラは「最高尊厳」に触れるため北側としては見ないふりができないという差がある。
江原道高城(カンウォンド・コソン)のDMZ博物館には、過去60年余りの間に、南北が互いに向かって飛ばしたビラが収集・展示されている。韓国戦争(朝鮮戦争)期間に国連軍は660種25億枚、共産軍は367種3億枚をばらまいた。韓半島(朝鮮半島)全体を20回以上も覆うことのできる分量だ。その多くの「紙爆弾」は、戦線が長い間膠着状態の現在の軍事境界線周辺に集中的に散布された。最も多い種類は亡命(投降)勧誘ビラで、前線で寒い思いをしながら腹をすかせた越冬兵士たちの心理を狙った内容もいろいろと製作された。