【コラム】「安全のため、こういうことまで…」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.21 15:17
先日、ロンドンのウェストエンドにあるオデオン劇場でチョ・ヨンウク映画音楽監督の作品公演があった。有数の交響楽団フィルハーモニーオーケストラ団員8人が演奏したが、聴覚的には非の打ちどころもなく楽しませてもらった。視覚的にはしかし何か「ものさびしい」ものだった。広い舞台なのに演奏者が8人しかいなかったからだろう。またグランドピアノがあるべき場所に電子キーボードがあったこともある。
行事を主催した駐英韓国文化院の人々は「安全問題のため」だと説明した。劇場側が「映画上映のための施設なので舞台が強固でない場合もあり、一度に8人以上は上がれない」と通知してきたという。8人のアンサンブルになった理由だ。若い男性3、4人の体重を合わせたぐらいの重さになるグランドピアノは夢見ることもできない。当時は「こういうものに気を遣うのか…」と思っていた。