柔軟なサッカー。ウリ・シュティーリケ新監督（６０）が明らかにしたサッカー韓国代表の新しいチームカラーだ。

１０日に天安総合運動場で行われるシュティーリケ監督のＡマッチデビュー戦は、「柔軟なサッカー」の実体を確認する最初の機会だ。相手は国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）ランキング６０位と、韓国（６３位）より３つ高い南米の伏兵パラグアイ。韓国戦にはベテランゴールゲッターのロケ・サンタクルス（３３、マラガ）をトップに、チーム再建の核心である２０代の若い選手が出場すると予想される。

新監督の戦術に合うストライカーの発掘が最大の関心事だ。シュティーリケ監督はセンチュリークラブ（Ａマッチ１００試合以上）入りした李東国（イ・ドングク、３５、全北）と仁川アジア競技大会の金メダル獲得に貢献した金承大（キム・スンデ、２３、浦項）をＦＷに抜てきした。

両選手は特徴が異なる。李東国は経験とリーダーシップで上回るが、プレー範囲が狭くてスピードを欠く。先月５日のベネズエラ戦では２得点し、３－１の勝利の主役となったが、３日後のウルグアイ戦（０－１敗戦）では前方で孤立し、後半２４分に交代させられた。金承大はスピードがあり賢いＦＷだが、Ａ代表チームでの経験がない。

両選手の挑戦の結果は朴主永（パク・ジュヨン、２９、アル・シャバブ）の再抜てきと関係している。ブラジルワールドカップ（Ｗ杯）での不振後、外出することなく在宅していた朴主永は最近、サウジアラビアの名門クラブ、アル・シャバプと１年契約を結んだ。宗教的な理由などで中東行きを避けていた朴主永がサウジ行きを決心したのは、「自分の目で競技力を確認していない選手は選ばない」というシュティーリケ監督の就任時の一声と関係している。

李東国と金承大の実験結果に満足できなければ、シュティーリケ監督の視線は自然に朴主永に向かうと予想される。Ａ代表チームは１１月１４日と１８日、ヨルダンとイランで遠征Ａマッチ２連戦を行う。中東でプレーする朴主永のコンディションを点検するチャンスだ。

攻撃と守備のつなぐ役割は奇誠庸（キ・ソンヨン、２５、スウォンジーシティ）が引き受けた。シュティーリケ監督は９日、京畿道華城ローリングヒルズホテルで行った記者会見で、「奇誠庸に主将の腕章を渡した」とし「攻撃と守備に関与しながらチームの中心の役割をうまくできる選手」と説明した。