【社説】遺族の暴力は遺憾、セウォル号の本質は忘れずに
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.19 11:19
セウォル号家族対策委員会の一部役員の代行ドライバー暴行事件は、なんとも言えないほど苦々しい。被害者の主張のように一方的な暴行なのか、家族対策委員長らの主張のように双方による暴行なのかは警察の捜査にかかっている。私たちが注目するのは、遺族代表が野党の国会議員と夜遅くまで酒を飲み、自分たちの気分を害したからといって暴力的に対応した情況だ。
一部の遺族が政治化して特権意識に浸っているという巷(ちまた)の疑問がわいているところにこの事件が起きることによって、遺族全体の純粋性まで疑いの目を向けられることになったという点は特に残念だ。一部のセウォル号遺族が14日、医療民営化などを非難する記者会見をしながら遺族らの政治集団化の憂慮も表面化した。また今回の事件で家族対策委役員が総辞職をすると一部の遺族は「セウォル号を政治的に利用しようとする勢力が多くなる中で対策委の一部で初心を失っていたが、よかった」という反応を見せることもした。セウォル号惨事一般人犠牲者遺族対策委も「辞任後、新しく入ってくる壇園(ダンウォン)高校遺族対策委の執行部は政治的色を排除する人物ならば良い」という意見を出した。遺族たちの内部にも政治化の恐れがあったということだ。