【コラム】悪魔化の危険…米国、北朝鮮とまずは対話すべき(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.09.16 11:20
米中央情報局(CIA)韓国支部長と駐韓米大使をつとめたドナルド・グレッグ氏(86)が書いた回顧録を読んだ。今年4月にニューヨーク州にある彼の自宅でインタビューをしたのが縁で回顧録が出るとすぐに1冊送ってくれた。CIA要員や外交官、またホワイトハウス政策担当者として40年以上公職にいながら経験した仕事を個人的エピソードと所感をうまく交えていた。いつも光を放つ彼のユーモアセンスのおかげで330ページの本をまるで小説のように気楽に読めた。
グレッグ氏は国家のために奉職して過ぎ去った歳月を振り返り、後世に伝える教訓を回顧録の最後に入れた。「悪魔化の危険(Dangers of Demonization)」というものだ。彼がしたい話の核心といえる。彼は「私が観察したり直接参加したりした米対外政策の多様なパターンを見回す時、1つ明らかな点は私たちが嫌いだったりよく分からなかったりする外国指導者や団体を悪魔化する傾向があって、そのたびに米国は問題に直面することになるという点」と話す。相手に対する無知の間隙を偏見で埋めることになれば扇動が紛争を触発して、その結果は皆にとって損害だというものだ。