【時視各角】失敗に終わった野党の「兪炳彦陰謀」フレーム
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.08.01 13:57
一週間の間に、常識では納得できないことが起こった。再・補欠選挙を前に新政治民主連合は「兪炳彦(ユ・ビョンオン)陰謀」にしがみついた。院内代表を務めた朴智元(パク・チウォン)議員が先頭に立った。「兪会長の遺体が発見された場所は人通りの多い民家・唐辛子畑の近隣だったのに犬が吠えたりカラスが来たりしなかった。」朴議員の暴露が2日間続くと院内報道官である朴範界(パク・ボムゲ)議員がバトンを繋いで受けた。「遺体すり替え」疑惑をさらに露骨に論じた。何人かの他の議員も陰謀説に加勢した。検警(検察・警察)と法医学界は兪会長の死亡原因・時期は自信を持って明らかにできずにいる。ただし「間違いなく兪会長の遺体だ」という点についてははっきりと話している。これをひっくり返すほどの相当な根拠・情況があるならば分からない。住民と立ち合い警察の疑いだけで公党の大物がむやみに陰謀説を口にしたのはどう見ても突拍子もないことだった。
この頃、フレーム(frame)という言葉が流行している。世の中を見つめる枠組みを意味する。もう少し複雑に話すと、言語・映像を構成する時に根拠として使う認識・解釈の構造物だ。世の中はますます複雑になる。こんな時であるほど圧縮と省略を通じて状況を明瞭に伝達する能力が重要になる。フレームをうまく組立ててこそ議題先占取得が可能だ。情報社会で議題先占取得はすなわち権力・影響力だ。新政治連合は選挙戦略として「兪炳彦陰謀」フレームを有権者に突きつけたのだ。