洪明甫（ホン・ミョンボ）監督（４５）が数段階の選別作業を経て整えたブラジルワールドカップ（Ｗ杯）のベストラインナップがいよいよ公開される。

２８日にソウルＷ杯競技場で行われる“アフリカの伏兵”チュニジアとのＡマッチは、本大会Ｈ組の初戦（ロシア戦、６月１８日）の準備をするための壮行試合だ。同時に、韓国代表が最精鋭メンバーを稼働する最初の舞台でもある。洪監督は「Ｗ杯を控えて国内で行われる最後の評価試合であるだけに、必ず勝ってファンに勝利の喜びをプレゼントするのが私たちの任務」とし、総力戦を予告した。

スポットライトは得点を主導する攻撃４人組に集中する。左ウイングの孫弘敏（ソン・フンミン、２２、レバークーゼン）、中央の朴主永（パク・ジュヨン、２９、アーセナル）、右ウイングの李青竜（イ・チョンヨン、２６、ボルトン）、そして中央ＭＦの奇誠庸（キ・ソンヨン、２５、サンダーランド）が形成するダイヤモンドが、Ｗ杯本大会でも通用するかどうかが関心事だ。

最初の実験舞台だった３月のギリシャとのＡマッチ評価試合では、朴主永と孫弘敏が得点し、２－０で勝った。しかし２カ月間で状況が変わった。朴主永が細菌性炎症の蜂窩織炎に感染して手術を受け、最近までリハビリをしていた。所属チームのアーセナルから放出の通知を受け、７月からは無籍の選手になるという点も心理的な圧迫要因となる。奇誠庸も右膝を腱炎でしばらくグラウンドに立てず、最近コンディションを回復した。独ブンデスリーガで２シーズン連続２けた得点した孫弘敏、昨季終盤に２試合連続で得点した李青竜が相対的に注目される雰囲気だ。

４バック守備陣の構成も関心事だ。ひとまず従来の主力である洪正好（ホン・ジョンホ、２５、アウクスブルク）－金英権（キム・ヨングォン、２４、広州恒大）の中央、右サイドの李鎔（イ・ヨン、２８、蔚山）の先発出場は確定的だ。変数は左サイドだ。金珍洙（キム・ジンス、２２、新潟）は足首負傷の後遺症で出場が難しい。所属チームのプレーオフが終わった後、２５日に選手団に遅れて合流した尹錫栄（ユン・ソクヨン、２６、クイーンズ・パーク・レンジャーズ）が準備中だが、体力と時差の問題が引っかかる。洪監督は臨時的に金昌洙（キム・チャンス、２９、柏）を左サイドに入れることを考えている。

チュニジア戦で登場するスーパーサブ（競技の流れを変えるベンチメンバー）も関心を引く。洪監督は試合状況と選手のコンディション、相手チームの特徴などをすべて考慮し、交代メンバーの優先順位と投入時点を細かく決め、競技中にこれを反映する。

金信旭（キム・シンウク、２６、蔚山）、李根鎬（イ・グノ、２９、尚州）、金甫ギョン（キム・ボギョン、２５、カーディフシティ）など準主力メンバーがいつ、どんな状況で投入されるかは、Ｗ杯本大会を楽しむもう一つのポイントだ。

イ・ヨンスＫＢＳ（韓国放送公社）解説委員は「チュニジア戦はＷ杯を控えてガーナ戦（６月１０日）とともに洪明甫（ホン・ミョンボ）号が活用できる２つの評価試合カードの一つ」とし「最終エントリー選抜過程で聞こえた批判の声を考えると、最精鋭メンバーを投入して無条件に勝ち、ファンを安心させる必要がある」と述べた。また「チュニジア戦の選手構成と活躍像をよく見ると、ブラジルＷ杯本大会のラインナップの輪郭がある程度見えるだろう」と話した。


【特集】２０１４ＦＩＦＡワールドカップ・ブラジル大会