【コラム】北朝鮮の先軍政治と日本の右傾化の「敵対的共存」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.05.21 11:13
新政治民主連合の柳寅泰(ユ・インテ)議員が私席で時々言う言葉が「極地は通じている」だ。「北極と南極は互いに通じている」のだが、言ってみれば「極右と極左は両極端の対称点にあるが、互いに相手がいるから存在できる」という敵対的な共生論だ。相克であるにもかかわらず、相手の存在を理由に自身の存在の正当性を見出す逆説になる。視野を広げて、北朝鮮の先軍政治と日本の集団的自衛権にこれを適用してみよう。
セウォル号惨事で韓国じゅうに激震が走っている間に、日本の安倍晋三首相は15日に集団的自衛権を公式化した。同盟国(米国、在韓米軍)が攻撃を受ければ武力を使用できるようにこれまでの平和憲法の解釈を変えるという宣言だ。安倍首相は記者会見で、韓半島(朝鮮半島)の突発事態の際に米軍の軍艦に乗って韓半島から避難して攻撃される日本国民の図まで配置して、北朝鮮の威嚇を名分にした。北朝鮮も黙ってはいなかった。翌日、北朝鮮の労働新聞は「日本の集団的自衛権の行使は海外侵略の第一歩」と主張した。北朝鮮が何か公式発表する時には伏線が敷かれている。北朝鮮が第4次核実験を断行した後「日本の再侵入の野望に対応した共和国の自衛権」で覆ってしまおうとする布石でもある。