【コラム】別の災難と危機に備えるべき時=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.23 17:39
旅客船「セウォル号」沈没事故で全国が衝撃と怒り、虚脱感に陥った。とんでもない大事故が国民が見守る中で起こり、美しく幼い生命が消えていく光景を無気力に目撃しながら、国全体が集団的なトラウマを受けるようだ。政治日程や各種芸能・娯楽行事が中止またはキャンセルされ、一般国民も茫然自失した中、遊興・余暇活動を自制する雰囲気だ。このため経済活動も急激に委縮している。企業は新製品の発売と製品の広報を先に延ばし、消費者は財布を閉じている。
国家的な災難に直面し、犠牲者と行方不明者、そしてその家族の痛みと悲しみに共感し、慰労して支えるのは当然だ。しかしそれが事態の収拾と直接関係がない人たちの日常に過度に影響を及ぼし、他の分野の通常の機能と活動にまで支障をきたすのはよくない。国民が自発的に自粛するのはやむを得ないが、政府や企業が当然やるべきことまで手放しにしてはいけないということだ。状況が厳酷であるほど、各自が自分の場所で毅然と役割を果たす姿勢が必要だということだ。