離散家族再会行事が３年４カ月ぶりに開かれる。南北は昨日の赤十字実務協議で、２０－２５日に金剛山（クムガンサン）で再会行事を開催することに合意した。韓国側が当初提示した日程より３日遅いが、今月下旬から実施される韓米連合訓練「キー・リゾルブ」とは時期的にそれほど重ならない。争点になると予想された再会家族の宿舎問題についても、南側が提示した金剛山ホテルと外金剛ホテルを北側が受け入れた。

昨年９月にも南北は離散家族再会に合意し、実現の直前まで進んだが、北朝鮮が行事４日前に一方的にキャンセルした。このため、まだ１００％安心することはできないが、今回は南側の提案を北側が事実上すべて受け入れたため、いつよりも実現する可能性は高いとみられる。紆余曲折の末、南北が離散家族の再会に合意しただけに、徹底的に準備し、円満に行事が進行することを期待する。

離散家族の再会は政治とは関係がない人道主義的な問題だ。しかし現在のように南北関係が悪化した状況では、南北関係を解く最初のボタンの意味を持つしかない。金正恩（キム・ジョンウン）第１書記が新年の演説で明らかにした南北関係改善意志の誠意を測る最初の試金石が離散家族の再会ということだ。北朝鮮が金剛山観光の再開など他の懸案と連係せず、韓国側の提案をすべて受け入れたという点で、南北関係改善のきっかけはできたとみる。

再会を申請して待っている人は南側だけで約７万人にのぼる。これまでのように数百人ずつ会うイベント性の行事では再会実現は期待しにくい。今回の再会をきっかけに行事を定例化し、規模も拡大する必要がある。南北関係が改善してこそ可能だ。今回の再会行事が支障なく終われば、北側の関心事項である金剛山観光の再開や５・２４措置の解除を前向きに検討する必要があるだろう。もちろん金剛山観光客射殺事件と韓国哨戒艦「天安」爆沈事件に対する北側の誠意ある措置が前提になってこそ可能な問題だ。南北が小さなことから一つずつ信頼を築いていけば、朴槿恵（パク・クネ）政権が強調する韓半島（朝鮮半島）信頼プロセスにも弾みがつくだろう。