【コラム】韓国映画の復古傾向、単なる郷愁だけだろうか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.11.28 15:59
先日の酒の席で聞いた乾杯の言葉。「応答せよ!」とある人が言うと、ほかの人たちがそれぞれ意味のある年を選んで「2013!」などと答える。人気ドラマ『応答せよ1994』にちなんだものだ。このテレビドラマはソウル新村の下宿に集まった全国各地域出身の大学生の恋愛談であり、生活の話だ。時代的な背景は題名の通り90年代。大衆文化では相対的に新しい素材だ。50-80年代とは違い、90年代はまだドラマや映画で復古の対象としてあまり登場していない。このドラマが前作『応答せよ1997』に続いて、音楽・小物・衣装・エピソードなどに力を注いで復元した90年代の日常が新鮮な面白さを感じさせる理由だ。
最近は劇場でも過去を振り返る機会が少なくない。まず「その時、その時代」の映画の再上映が続いている。80年代に青少年の胸をときめかせたソフィー・マルソーの『ラ・ブーム』のように正式劇場公開が初めてのケースもある。韓国の映画も加わった。それぞれ15周年、10周年を迎えた『八月のクリスマス』と『オールド・ボーイ』が再公開された。『チング』の場合、12年ぶり続編『チング2』が人気だ。ひとまずうれしい。それぞれの映画が当代のファンに、特に韓国映画史に残した足跡を再確認させてくれるという点でそうだ。ハリウッドの場合、多くの古典映画をかなり以前から多様に活用してきた。リメークしたり続編を作ってブロックバスターシリーズとして継続する。