【コラム】中国料理は牡丹、韓国料理は蘭(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.11.06 14:26
米国人の友人と一緒に韓国と中国を旅したことがある。その友人は韓国と中国が近い国だから食文化も大差ないと考えていたが、実際は大きく違っていたと感嘆していた。私も韓中の食文化がどうしてこんなにも違うのかと時々考える。さらに、会食の時における職場の同僚の悩みも違う。中国人は主に「どこで」食べるかについて悩むが、韓国人の同僚は「何を」食べるかについて先に決める。中国の飲食店は、規模も大きくさまざまなメニューを完備していてこそ良い店だと評価される。ほとんどの店は何十種類ものメニューを掲げているが、料理の種類は似たり寄ったりだ。ところが韓国料理店は、専門性を強調するためなのか1、2種類のメニューだけしか置いていないところが多い。有名なシェフがいる店に集中する中国人の観光客にとっては、母親の味に引かれるという韓国の食客が、狭い店の前に並んで順番待ちしている場面をなかなか理解することができない。
中国料理が華やかな牡丹(ボタン)に例えられるならば、韓国料理は端麗な蘭だ。中国の食卓にはさまざまなメニューが並ぶが、韓国の食卓には1つ2つのメイン料理にいくつかのおかずが並ぶ。おかずは無料だがいい加減に出すことはない。