<釜山国際映画祭>「映画の殿堂」を満たすアジア映画の香り
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.10.04 10:25
映画でより一層豊かになる釜山(プサン)の秋が始まった。第18回釜山国際映画祭が3日、開幕作品『Vara: A Blessing(祝福)』(以下『祝福』)を皮切りに10日間の祭りに突入した。インドが背景である映画『祝福』は、ブータンの僧侶でもあるケンツェ・ノルブ(Khyentse Norbu)監督の3本目の長編映画。ブータンの映画が開幕作品に選ばれたのは今回が初めてだ。新しいアジアの監督を発掘して支援することに焦点を合わせた映画祭側の苦心がにじみ出た作品だ。
『祝福』は、神に献身する母親から伝統の踊りを習う主人公リルラ(サハナ・ゴスワミ)が下層階級の青年シャム(ディベシ・ランジャン)との切ない愛に落ちる話だ。厳格な身分秩序を重視する村の雰囲気の中で彼らの関係は互いを危険なものになっていく。結局リルラは、シャムと母親のために自身が犠牲になることを決める。『祝福』は、シャムに対する愛を神への愛と同一視するリルラの感情を幻想的に表現しながら美しい映像美を披露した。リルラが踊る伝統の踊りバラタナティヤムも時には神聖な、時には官能的な雰囲気でスクリーンを飾った。イ・ヨングァン執行委員長は「一言で述べると非常に感動的で美しい映画」という言葉で開幕作の選定理由を明らかにした。