２番目として、雇用先の数と質を同時に確保しなければならない。当座は若者や中途退職者らの雇用先を量的に十分につくり出すことが重要だが、２０１８年以降の人口減少時代に備えて質的にもしっかりとした雇用先を整えなければならないジレンマを解消していくべきだ。

近頃はシェールガス革命、ビッグデータ、３Ｄプリンティング、バイオ再生医療などのいわゆる瓦解性技術（従来技術のパラダイムを変える新技術）が国際経済ニュースを占めている。米国・日本・欧州などの先進国がこうした瓦解性技術を新しい成長動力として雇用創出を試みている様子から示唆点を発見する。一つひとつが新しい産業革命を導くほどの爆発力を持つ技術だと評価されているためだ。

３番目に、地域経済を育てなければならない。お金・人・産業がない、いわゆる３無の地域経済を活性化する道は、地域の政治化ではなく地域の融合化だ。道知事の時代から市長・郡長の時代へと地域ガバナンスを変えなければならない。世界的なスマートシティ、経済クラスター、創造都市の共通点は、地域ガバナンスの変化の産物というものだ。各国で都市競争力が国家競争力を導いて国民幸福度を高めている。

朴槿恵政権は第３の道を探す必要がある。すなわち競争万能の市場主義を改革して、増加する福祉需要に対応した新しい福祉改革を推進すると同時に、経済成長戦略を引っ張って行かなければならない。創造経済はその成長戦略の中核であり、第３の道の引率者であるわけだ。

情報通信技術によって国民サービスを倍増させる賢明な政府、教育と科学技術そして産業政策が一同に調和した科学技術経済（ＳＴＥＡＭ Ｅｃｏｎｏｍｙ：科学・技術・エンジニアリング・芸術・数学経済）、高い戦略広報なども創造経済で重要な役割を果たす。創造経済の牽引車の役割を担う大統領諮問機構である国家科学技術諮問会議と国民経済諮問会議の２つの車輪がどんな歩みを見せられるのか、今、世間の関心が傾いている理由だ。

クァク・ジェウォン漢陽大学技術経営大学院客員教授、韓国科学技術者総連合副会長


【コラム】韓国、国家科学技術を革新する時（１）