経済副首相・玄オ錫（ヒョン・オソク）のイメージは不調和だ。地位の重みと彼の評判は衝突する。経済指令塔の印象は躍動と決断だ。そのようなリーダーシップは厳しい経済の現実で切実に求められる。

玄オ錫の人物評は温和と着実だ。そこまでだ。国政難題の突破型にはつながらない。そのギャップから来る不調和はまだそのままだ。

経済副首相は５年ぶりに再復活した。大統領就任前に初期復活の建議があった。元経済元老が主にこうした意見を出した。朴槿恵（パク・クネ）大統領は当初、消極的だった。しかし韓半島外交戦略の再構成、安保の再整備が至急だった。

朴大統領は外交・安保分野に慣れている。才能とビジョンを表せる部分だ。朴大統領はここに集中しなければならなかった。経済側はコントロールタワーを置くことで整理された。人事発表が後に続いた。復活を話した人たちは驚いた。期待と予想が外れた。“副首相・玄オ錫”は彼らにはとんでもなかった。その抜てきはミステリーだった。それまで朴大統領のリストに玄オ錫は登場していなかった。“官運”は別にある。

玄副首相に対する関心の焦点は移動した。彼が大統領の信任をどう消化していくのか。朴槿恵政権は創造経済、経済民主化、規制緩和、福祉と国民の幸福を出した。副首相はその複雑微妙なイシューを調整・掌握しなければならない。優先順位と緩急をつける必要がある。

玄副首相の本格作品が最近出てきた。サービス産業第１段階対策だ。サービス産業は創造経済の踏み台だ。核心は医療と教育。これで若い世代の良い雇用を増やそうという構想だ。

対策の中身が抜けた。敏感で大きな規制を緩和できなかった。大統領が関心を持つ「遠隔診療」推進も十分でなかった。経済チームは「利害関係が対立する葛藤課題は段階的に推進する」とした。その釈明はうんざりするほど繰り返されている。過去の政権もそういって先送りした。多くの国民には常套的な弁解として聞こえる。朴大統領がいう“トゲ”は抜けなかった。

玄副首相就任１１０日目だ。この期間は経済政策の運用で短いが長い。その間、政府内の議論と悩みは多かった。決定と選択は鮮明でない。彼は大統領の信任を消化し、自分の力として発揮するのに未熟だった。それは権力の信任と忠誠関係で微妙な部分だ。


【コラム】朴槿恵の経済副首相＝韓国（２）