【噴水台】グローバル犯罪も可能にしたスマートフォン世界
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.07.04 17:18
最近、「モンスター」というケーブルドラマを見ている。アイドルスターが高校に戻って経験するエピソードで構成した学園ドラマだ。偶然チャンネルを回していると珍しい場面が目に入り、見るようになった。その場面とはこういうものだ。生徒はアイドルスターに向かってスマートフォンカメラを向け、一挙手一投足を中継放送する。スターが友人を連れて出れば「友人を拉致した」とSNSに載せるというようにだ。彼らは「ソーシャル記者」と呼ばれる。アイドルスターは自分のすべての行動でソーシャル記者を意識し、所属事務所はソーシャル記者が載せるコメントにいちいち反応しながら大騒ぎする。一般の子どもたちにスマートフォンは武器だ。暇さえあれば写真とコメントを広め、他人の生活を蜂の巣をつつくように騒ぎたて、気に入らないことがあれば「ばらす」として“脅迫用”にスマートフォンを振りかざす。
ドラマの誇張法? それならいいが、実際はそれ以上だ。普通の人々がスマートフォンで以前になかった混乱を招き、消耗的な攻防を引き起こした事例は挙げきれないほどだ。不特定多数が無作為につながるネットワークの中では、善良な市民もいたずらで悪行をする可能性がある。下手な正義感は悪口を言われる。思い出す事件がある。過去にある女性アナウンサーがSNSに自殺するとコメントした。すると多くの揶揄と悪口がその後に続いた。彼女が本当に死亡すると、今度は暴言を吐いた人々を罵るコメントでまた騒がしくなった。暴言で荒む気持ちは考えない。