【コラム】非常口を探す金正恩(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.05.24 14:38
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が直面した状況はこのように例えることができる。子どもがミサイルを持って戦争ごっこをした。おもちゃの水鉄砲を撃つようにミサイルを発射したが、大人は子どもに「これをやるから危険な火遊びはやめなさい」と物を与えてなだめることをしなかった。むしろ大人は与えてきたプレゼントまでやめてしまい、子どもを相手にしなかった。子どもは体面を保つほどの見返りも受けられず、ミサイル戦争ごっこをやめるしかなかった。そして信頼する部下を最も理解ある大人に送り、機嫌を取らなければならなかった。安倍という小さな大人が勇敢に「私たち同士うまくやろう」と手を差し出すと、すぐにその手をつかんだが、他の大人の態度は相変わらず冷たい。
金正恩はこのようにして、側近の朝鮮人民軍総政治局長・崔竜海(チェ・ヨンヘ)を中国に特使として送った。5カ月間、北朝鮮は中国の強い反対を無視し、長距離ロケット発射と3度目の核実験を強行した。これとともに連日、殺伐な修辞(Rhetoric)を動員し、韓国と米国に戦争の脅威を与えた。北朝鮮の不動の後見人と知られた中国の威信が大きく落ちた。このため習近平主席と中国指導部は北朝鮮に中国の前で騒ぎを起こすのを容認しないと厳しく警告し、中国中央銀行は北朝鮮の対外取引を総括する朝鮮貿易銀行との取引を中断し、対北朝鮮輸出品の通関手続きを強化した。