◇“完成品”柳賢振の軟着陸＝柳賢振の初勝利は先輩の勝利とは全く違う意味を持つ。柳賢振は「韓国プロ野球」から初めてメジャーに進出し、先輩よりはるかに早く初勝利をつかんだ。

韓国人初のメジャーリーガー朴賛浩は、漢陽大２年の９４年にドジャースに入団した。１６０キロ近い速球を武器にメジャーに直行したが、２試合でマイナー落ちとなった。朴賛浩は契約から２年が過ぎ、メジャー７試合目で初めて勝利をつかんだ。それ以降２０１０年まで米国でアジア選手最多の１２４勝をマークした。

朴賛浩は優れた“素材”だった。左足を頭の上まで上げるハイキック動作で剛速球を投げ、スライダーを時々混ぜた。朴賛浩は２年間のマイナー生活で、投球メカニズムを大きく変えた。バート・フートン・コーチ（５３）が朴賛浩の制球力を上げるためにハイキックをやめさせ、スライダーの代わりにカーブを投げさせた。

朴賛浩が成功すると、米国のスカウトは韓国のアマチュア有望株ばかり連れていった。韓国プロ野球でプレーする選手には目を向けなかった。一方、メジャーリーグは日本では“完成品”を探した。野茂英雄（９５年）をはじめ、佐々木主浩、松坂大輔、ダルビッシュ有など日本プロ野球最高の投手を巨額を出して迎え入れた。アジアプロリーグでは唯一、日本の実力を認めた。

柳賢振のメジャーリーグ進出過程は日本投手と同じだった。韓国プロ野球で７年間にわたり最高投手として活躍し、国際舞台でも好投してきた柳賢振を、米国も“検証された完成品”と見なしたのだ。柳賢振は自身と韓国プロ野球のブランド価値を同時に高めている。


＜大リーグ＞柳賢振の初勝利の意味は…日本投手のように“完成品”認証（１）