【社説】たばこ価格引き上げがすべてではない
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2013.03.10 12:56
たばこの値段引き上げをめぐり喫煙者らの反発が強い。セヌリ党のキム・ジェウォン議員が6日にたばこの価格を1箱当たり2000ウォンずつ引き上げる内容の「地方税法改正案」と「国民健康増進法改正案」を発議した。改正案が国会を通過すればほとんどが2500ウォンのたばこの値段は4500ウォンに上がることになる。これに対し喫煙者らは「表向きは国民の健康増進を標ぼうしているが、実状は税金をさらに集めるための手段」と非難する。「金持ちの増税には手もつけられないが、庶民の嗜好品であるたばこの値段を大きく引き上げて庶民ばかり苦しめようとする」ということだ。
喫煙者の主張にもある程度共感できる部分があるのは事実だ。細かくチェックすることはできないが、富裕層や識者層よりは生産職労働者や庶民層でたばこを多く吸う現象を否定できないからだ。経済は悪くなり暮らし向きは苦しくなるがたばこの煙を友として哀歓をなだめる人も少なくないだろう。2500ウォンのたばこが1日で4500ウォンに上がれば喫煙者の経済的・心理的打撃は火を見るより明らかだ。4500ウォンの値段というのは心をきめてたばこをすっぱりとやめるにもあいまいで政府の税収だけ増やす結果になるかも知れないという声も出てくる。