【コラム】アジアに紛争時代が来るのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.12.12 09:44
1993年、米国の主流国際関係学者は一連の学術誌論文でアジアの対立環境が成熟し次世代国際紛争地域になると予想した。これはソ連崩壊と冷戦終息後に何が国際安保研究の核心になるのかという問いに対する反応だった。この学者らは民族主義、勢力競争、歴史的怨恨、軍備競争、エネルギー需要などが結びつきアジアの大国間の軍備競争を呼び起こすだろうと予測した。それから5年が過ぎた98年に緊張が発生したが大きな紛争はなかった。10年が過ぎた2003年に再び緊張が訪れたが実際の戦争はすべて中東とアフガニスタンで起きた。15年が過ぎた2008年にも依然として戦争はなかった。ほぼ20年が過ぎたいまでも特に変わったことは起きていない。
事実、アジアの対立環境が成熟するという見通しは間違いだ。アジアでは冷戦後の時期に大規模戦争はもちろんいかなる種類の戦争も発生しなかった。西側の予想とは対照的にアジア地域は平和に繁栄を享受した。どの学者も米国・日本・中国の三角軸がこのように安定すると予想することはできなかった。すべての学者がそれとは反対にワシントン・東京・北京の間にある程度の衝突と緊張があると予想した。なぜそのような予想をしたのだろうか? 過去の歴史がそうだったためだ。これまでこの3カ国は少なくとも1回ずつ戦争を起こしたことがあるためだ。