筆者はサイワールドがフェイスブックの代わりになる機会を逃したことをとても残念に思う一人だ。これは絶対に雲をつかむような想像ではない。韓国内企業らがグローバル化に対する正確な認識を基にそれに似合ったリーダーシップを一歩先に立って悩んでいたなら十分可能だったような現実性のある話だ。

今日のグローバル化は「第３のグローバル化」と定義される。過去に西欧列強による植民地建設で進行した第１のグローバル化、産業化以後の巨大多国籍企業が主導した第２のグローバル化に続きインターネットによるグローバル化、すなわち時空間の制約なく個人化され、多元化された主体によって第３のグローバル化が進行している有数の国内企業らがグローバル企業としての跳躍に成功したと評価されるが、第３のグローバル化の流れをまともに認識して主導していると話すにはまだ不足した点があると考える。

先んじた通信技術とインフラを有していたにもかかわらず市場開発の側面では局地的な観点に留まったサイワールド事例を言及しなくても、最近のサムスンとアップルの訴訟をみつめる韓国内企業らの観点からも限界があるようにみられる。両社の争訟をデザイン特許を取り囲んだ争いという１次元的である観点で眺める見方が多いが、筆者が見るにはアップルがアイチューンズやアップルストアを通じて「第３のグローバル化」方式で構築した自分たちの生態系を守るために訴訟を進める側面がより大きいとみる。

第３のグローバル化を可能にする要因には明らかにトーマス・フリードマンが自身の著書『世界は扁平だ』で明らかにした通り情報技術（ＩＴ）とインターネットの発展で情報接近が容易になって、過去より水平的な構造になったという点が位置を占めている。このように変化する環境で適応して生き残るためにはこれに対する正確な認識とこれを突破やり遂げる新しいリーダーシップが何より重要だ。

新しく要求されるリーダーシップのキーワードは大きく３種類に要約することができる。最初に、サムスン－アップル訴訟のような事件の本質を見抜くことができる「多次元的思考のリーダーシップ」、２番目に組織の管理や問題解決を越えて生態系の流れを予測してそれに合う変化を先導する「変化追求リーダーシップ」、３番目に「増大する複雑性の中でも利害関係者と構成員の力量を結集させて速かに意志決定を下す「包容と決断のリーダーシップ」だ。


【経済ｖｉｅｗ＆】サムスン－アップル訴訟、デザイン特許争いではない（２）