【社説】漂う雇用不振の暗雲=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.10.11 09:51
先月の就業者が前年同月に比べ68万5000人も増えたという。2002年3月(84万2000人)以来10年6カ月ぶりの最大水準。失業率も昨年9月の3%から今年は2.9%に減り、雇用事情が好転しているように見える。しかしこうした統計数値を詳しく見ると、実際の雇用状況はそれほどよくない。まず、今年9月に就業者数が大幅に増えたのは、昨年は秋夕(チュソク、中秋)連休が9月に含まれたことが影響している。季節的な要因を考えた場合、9月の就業者数は前月比3万6000人増にすぎない。
さらに就業者増加の大半を50代(32万6000人)、60代(29万3000人)が占め、20代の就業者はむしろ5万6000人減と、5カ月連続で減少している。働き盛りの青年は職場を探せず、50、60歳代の雑役が増えているのだ。一言で雇用の質が悪化しているということだ。さらに深刻な問題は、10月以降の雇用事情が急激に悪化する可能性があるという点だ。朴宰完(パク・ジェワン)企画財政部長官も「10月以降は雇用増加傾向が鈍化すると予想される」と述べた。