「２０１１世界陸上選手権大会」が今日、大邱（テグ）で開幕した。世界６０億人の耳目を集める「夢・情熱・挑戦」のドラマが来月４日まで９日間にわたり繰り広げられる。今大会には２０２カ国・地域から１９４５人の選手団が参加し、歴代最大規模を記録した。青い「モンドトラック」をはじめとする最先端施設が歴代最高の大会を予告し、陸上不毛地の韓国で大会入場券の大半が売れるという記録をつくった。世界で７番目にオリンピック（五輪）・ワールドカップ（Ｗ杯）・陸上選手権大会のすべてを開催する「トリプルクラウン（Ｔｒｉｐｌｅ　Ｃｒｏｗｎ）」に合流するうえで遜色はない。

大邱を飾る名勝負はすでに胸をときめかせている。世界最速のウサイン・ボルト（ジャマイカ）は１００メートルの世界記録を塗り替えられるだろうか。男子１１０メートルハードルで‘黄色弾丸’劉翔（中国）はダイロン・ロブレス（キューバ）とデビッド・オリバー（米国）に競り勝てるだろうか。‘美女鳥’イシンバエワ（ロシア）は大邱でもう一度、華麗に舞い上がれるだろうか。初めて一般選手と対決する障害選手のオスカー・ピストリウス（南アフリカ）とジェイソン・スミス（アイルランド）は果たして人間勝利のドラマを生み出せるだろうか。韓国の希望である男子マラソンと男子４００メートルリレーは過去の光栄を取り戻せるだろうか。

幕が上がった大邱の祭典が記憶に残る名品大会になるには、国民全員の関心と参加が何よりも大切だ。その間、企業や団体が購入した入場券が相当数になるだけに、自発的に競技場を訪れることが重要だ。ぎっしり埋まった観客席こそが大会の成功を保証する最大の原動力となる。また韓国国内で開催される地球村の祭りが他人の祭りになってはいけない。誰よりも私たちが楽しまなければならない。世界最高の選手が繰り広げる感動と歓喜の現場に一緒にいれば、「陸上はおもしろい」ことに気づくだろう。それこそ今大会が掲げた「走ろ、一緒に、明日へ」に向かう最も早い道だ。