2月に死亡した絶滅危惧種ゴリラ、実は無精子症だった
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2011.05.16 11:26
2月に死亡したゴリラ「ゴリロン」から精子を採取して人工受精をしようとしていたソウル動物園の計画が水泡に帰した。ゴリロンは絶滅危惧種のローランドゴリラのオスで、10億ウォンを超える貴重な動物だった。人間の年齢で80~90歳に相当する48年の長寿を記録したが、子を産むことができず動物園は気をもんだ。
ソウル動物園動物病院のキム・ボスク防疫チーム長は15日、「解剖した結果、精子を1匹も生産できない無精子症とわかった。(精子の)数が少ないこととは予想していたが、最初からないとは考えなかった」と話した。ゴリロンの無精子症が先天的なものなのか、歳を取ったためなのかはわからないというのがソウル動物園側の説明だ。だが、昨年2月からゴリロンが子を産めるようにするという「シルバーリボンプロジェクト」を進めた動物園側は少なからず当惑したようすだ。勃起不全治療剤を飼料に混ぜ、ペアリングのシーンを入れた動画まで見せるなどさまざまな努力を傾けたためだ。キムチーム長は、「ゴリロンが生きている時は(無精子症ということを)わからなかった。メスのゴリナと仲が良くなかったこともこれと関連があると推定している」と説明した。現在ゴリロンの死体はソウル大公園動物病院に冷凍保管中だ。表皮と骨格を剥製処理する予定だったが、一部市民の反対に遭い保留された状態だ。