【噴水台】「緑色系列」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.05.13 14:29
「砂風が太陽を蔽った(沙塵朝蔽日)」は唐の薛奇童の詩だ。 黄砂の淵源はそれほど昔だ。 今はもう境界もない。 黄砂無風地帯だった香港も砂風をかぶった。 韓半島を越え、玄海灘を渡って日本まで、中国発の黄砂は飛んで行く。 さらに今年は歴代最悪の黄砂という。 北京気象当局の予報だ。 黄砂の最大被害国は発源国の中国だ。 黄砂発源地は新彊南部、甘粛、内蒙古南部の3カ所。 全体27省・自治区のうち21省が被害圏に入る。 国土の5分の1が砂漠地帯で、人口の5分の1が黄砂に苦しめられている。 敦煌も黄砂に埋まっていく。
黄砂がこれほど悪化したのは毛沢東のせいである部分が大きい。 無差別な伐木で鉄を溶かし、山を開いて段々畑を作り、草原を剥いで穀物を植えた。 荀子の言葉のように「根本を伐木し、根源を枯渇させ、天下を燃やした格好」(伐其本,竭其源,而焦天下矣)だ。 黄砂は環境破壊の一角にすぎない。 中国は全域が汚染された水とゴミであふれている。 いま中国は慌て始めた。 温家宝首相は最近、党機関誌の求是で「緑色系列」を発表した。 「工程」は単一政策だが、「系列」は多方面にわたる長期的な政策をいう。 温首相は林産資源、水資源保護を「100年国家課題」として宣言した。 国務院も防風林造成計画を発表した。 砂漠化と黄砂を同時に防ぐという構想だ。 再生可能エネルギーの開発、気候変化に対応するための特別小組も設置した。 核心は温首相が署名した環境評価条例だ。 今後すべての産業と開発に環境評価の基準を設けるということだ。