【社説】口蹄疫拡散非常…防疫システムはあるのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.04.23 13:53
口蹄疫防疫システムに穴があいた。江華(カンンファ)、金浦(キンポ)に続き内陸である忠州(チュンジュ)地域にも発生したのだ。口蹄疫病原体の潜伏期間は6~11日だ。それゆえに現在、どれだけ拡散したのかわからないのが実情だ。全国で牛や豚16万匹を「殺処分」し、1434億ウォンの被害を残した2002年の悲劇が再燃するか恐ろしい。今、私たち畜産農業は危機的状況だ。反国家的に非常対応が必要な時点だ。何より脆弱な家畜疾病防疫システムが問題だ。今年初めに発生した抱川(ポチョン)の口蹄疫の場合もそうだ。81日にわたった防疫作業の末、先月23日、本政府が口蹄疫終息を宣言したが、これをあざ笑うかのように16日ぶりに江華でまた発生した。江華地域処分を完了したと発表した翌日には金浦で、金浦で感染が確定した翌日には忠州で発生した。海だけ信じて傍観していた防疫当局の隙を突いたわけだ。政府は今までの感染経路を明かすことも、拡散方向を予測することもできない。一斉疫学調査をするにはするのか、防疫システムは作動するのか問わざるを得ない。
口蹄疫は世界的に警戒対象1号の家畜疾病だ。それで口蹄疫の発生した国家は輸出が全面禁止される。我々も2002年末、世界動物保健機構で「口蹄疫清浄国」が認められたが、実際、米国に輸出の道が開かれたのは7年たってからだった。口蹄疫が一度発生すればこのように被害が大きい。それだけ常時的監視体系が必要だ。何より海外流入を阻むために空港と港湾検疫を強化しなければならない。旅行客が不注意に搬入した肉類加工品1つが畜産農家はもちろん国家的におびただしい被害を被らせることがある。早期精密診断と初動防疫も重要だ。初期対応に失敗すれば、いつでも全国化するのだ。