北朝鮮が「韓国を脅威し揺さぶる戦術」を日増しに強めている。特に北朝鮮の開城(ケソン)工業団地で働く韓国人を抑留する状況で展開されていることから、政府の取り組みが容易でない。すでに「大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)への全面参加」をめぐる政府の立場が右往左往するなど混線が続いている。
こうした中、北朝鮮が、現政権発足以来、初めての南北(韓国・北朝鮮)接触(21日)を提案し、その結果が注目を集めている。PSIをめぐる北朝鮮の脅威は、祖国平和統一委員会が「宣戦布告と見なす」と宣言したことに続き、人民軍総参謀部の「ソウル攻撃も」という脅威で、より露骨化した。「ソウルが軍事境界線から50キロメートルにすぎない」という総参謀部の脅威は、93年の「火の海」という発言を思い浮かばせる。