北朝鮮が来月初めのテポドン2号ミサイル発射を予告した。 先日、韓国の玄仁沢(ヒョン・インテク)統一部長官は発射が迫っているとは考えていないと話したが、私は発射の可能性が相変わらず高いとみていた。 第一の理由は、北朝鮮がミサイル発射で核弾頭搭載性能を実験し、これを通じて米国に脅威を与えるためだ。 李明博(イ・ミョンバク)政権に対しては、核問題で譲歩せず食糧援助を引き出す圧力手段として活用できる。 またミサイルプログラムを利用して現金を得ようという計算もあるはずだ。 北朝鮮は10年前、クリントン政府にミサイル輸出を中断する見返りに10億ドルを要求した。
では、韓米両国は北朝鮮のミサイル発射にどのように対処しなければならないのか。 最も強力な方法は先制攻撃だ。 06年7月、北朝鮮はテポドン2号など数発のミサイルを発射した。 1カ月前の同年6月、ウィリアム・ペリー元国防長官とアシュトン・カーター元国防次官補はワシントンポストに、北朝鮮のミサイル基地を精密爆撃しようと主張する寄稿を掲載した。 ブッシュ政権はこうした選択を深刻に考えてはいない。 しかし今度は事情が違う。 当時、北朝鮮がミサイル発射を強行すると、国連は直ちに安保理決議1695号を採択した。 北朝鮮に弾道ミサイル関連活動の中断を促し、制裁を示唆した。 これで先制攻撃の国際法的な根拠は生じたことになる。 もちろんオバマ政権が論議の余地にもかかわらず先制攻撃を敢行することはなさそうだが。