「まず公認球を握れ」。

第２回ワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）代表チームの金寅植（キム・インシク）監督の注文だ。 大会が１カ月後に迫り、金監督は投手に一日も早く公認球に慣れるよう求めた。 韓国野球委員会（ＫＢＯ）は金監督の指示を受け、最近、各球団のキャンプにＷＢＣ公認球「ローリングス」を送った。

▽誰に有利？

ＷＢＣ公認球は許容基準値（周囲２２．９－２３．５センチ、重さ１４１．７グラム－１４８．８グラム）のうち最小サイズ・重量に該当する。 理論的に小さなボールは投手に有利だ。

特にローリングスは表面が滑りやすく、チェンジアップを投げやすいといわれる。 柳賢振（リュ・ヒョンジン）には好材料となる。 一方、太くて引っかかりにくいボールの縫い目は、金広鉉（キム・クァンヒョン）らカーブを武器とする投手には不利だ。

幸い、韓国投手は新しい公認球への適応が早いほうだという。 ほとんどの国際大会ではミズノ１５０が公認球として使われる。 韓国は国内の４種類の公認球をはじめ、ローリングス－ミズノ１５０など、さまざまなスタイルのボールを投げるのに慣れている。 しかし日本はＷＢＣを除いたほとんどの試合で同じボールを使用してきたため、「ローリングス」適応問題で国内が騒がしい。

金監督は「（公認球問題は）誰に有利、不利ということではなく、各自の適応力の問題。 韓国の選手はＷＢＣの公認球にうまく適応できると信じている」と語った。