バイオベンチャー企業のRNLバイオがきのう、脂肪幹細胞を利用してクローン犬2匹を誕生させたと発表した。体細胞ではなく脂肪幹細胞を利用したという点で特別な意味がある。2005年の黄禹錫(ファン・ウソク)事件以降、韓国社会で幹細胞にはどこか忌まわしいイメージが残っている。しかし世界の科学界は違う。依然として難病治療ができる奇跡の万能細胞とみている。こうした点からこの旧正月連休に米国と英国から伝えられたニュースをもう一度振り返ってみる必要がある。
英国政府は18日に生物工学会社のリニューロンに対し、ヒト胚性幹細胞の臨床試験を許可した。脳卒中で全身が麻痺した患者に幹細胞を注入して損傷した脳細胞を再生させようというものだ。1日後に米食品医薬局(FDA)もバイオ企業のジェロンの胚性幹細胞の臨床試験を正式に許可した。下半身が麻痺した患者8~10万人に幹細胞を注入して神経を生き返らせるという実験だ。胚性幹細胞はすでに動物実験で完全な神経細胞として発達し損傷した神経を治すのに成功している。