トヨタ自動車が大規模な投資計画を相次いで保留している。
今年下半期（今年１０月～来年３月）に営業利益が赤字に予想されるなど金融危機の余波が広がっているからだ。
１４日付の日本経済新聞によると、トヨタ自動車は２３０億円を投入し、中国と共同で天津に進めていた自動車生産工場の建設を保留した。ブラジル、インドで代表的な小型車「カローラ」などを増産するとした計画も先送りした。米ミシシッピ州に建設中の新工場の稼働は２０１０年から１１年以降に延期する案を検討中だ。
日本国内でも▽愛知県高岡工場で進めていたロボットの導入を通した生産ラインの改善作業▽トヨタ本社の工場内に建設中の生産技術研究棟の稼働－－も先送りする方針を決めた。こうした投資保留は、過去最大の規模になるとみられる。
これに先立ち朝日新聞は、トヨタ自動車の今年下半期の営業損益は約１０００億円規模の赤字（海外法人の実績を含む）に落ち込む見通しだと報じた。半期ベースの営業赤字は、米国会計基準を導入した１１年以降で初めてだという。