開城(ケソン)工業団地に対する北朝鮮の認識があまりにも低い。北朝鮮は、韓国側の民間団体が北朝鮮にビラを飛ばしたという理由から、1カ月以上も「閉鎖措置」を脅迫している。先週は北朝鮮軍高官が当地を電撃的に訪問し「(韓国側の企業が)撤退するのにどれぐらいかかるか」といった具合で脅かす発言をした。韓国側が開城工業団地の操業中止に怯えると判断し、多角度から圧迫を加えているのだ。
しかし北朝鮮は大きな錯覚をしている。開城工業団地は南北(韓国・北朝鮮)共存の象徴だ。韓国側は資本と技術を、北朝鮮側は労働力をそれぞれ提供し、協力を通じた共存を目指すことを約束した所が同地域なのだ。現在、およそ80の企業で、北朝鮮側の労働者ら約3万3000人が働いている。平均家族数を4人とする場合、約13万人が開城工業団地のおかげで以前より余裕のある生活をしている。