<北朝鮮政権樹立60周年>66歳の金正日総書記の後継者は?(2)
◆金敬姫・張成沢氏による金正男氏支援説=長男・金正男(キム・ジョンナム、37)氏の基盤はやはり依然としてあるとの指摘も多い。金国防委員長の妹である金敬姫(キム・ギョンヒ、62)氏と、一時失脚し2006年にまた権力中枢部に復帰した金敬姫の夫、張成沢(チャン・ソンテク、62)労働党行政部長が金正男と連係しているというものだ。国防研究院の白承周(ペク・スンジュ)研究委員は「中国などに滞在する金正男氏が随時平壌(ピョンヤン)の叔母(金敬姫氏)と電話連絡しているという話が常に出ている」とし、「高英姫(コ・ヨンヒ)は2004年に死亡したが、金敬姫氏は依然として権力中枢部に支援勢力として残っている」と指摘した。白研究委員、鄭室長とも「金敬姫・張成沢氏の支援を受けている金正男氏」対「高英姫、リ・ジェガン氏の後光を背負っている金正哲(キム・ジョンチョル)氏の権力対決構図とみている。
白研究員は「今後5年以内に後継構図が作られる場合、金正男氏が頂点に立ち、これを張成沢グループが支援するスタイルになる可能性が最も高い」と話した。統一研究院の李教悳(イ・ギョドク)研究委員も「金正男氏が後継競争から完全に脱落したという推測は時期尚早」と話す。ある脱北消息筋は「2002年に高英姫氏の偶像化作業を主導したチョン・ハチョル党秘書が金国防委員長の指示で粛清された」と話し、金正哲氏後継者擁立説が霧散したと伝えた。対北専門家らは、金正男氏に権力が継承される場合、金正男氏が主に中国を根拠地として動いたという点から、対中関係強化の可能性を観測している。