性犯罪者に「電子足輪」（ＧＰＳアンクレット）をつけて位置を追跡する制度が今日から施行される。 ２度以上の性犯罪または１３歳未満の児童に性的暴行を加えた前科者や仮釈放者、執行猶予者の位置を２４時間終始、最長１０年間追跡する制度だ。 ９７年に米フロリダ州で初めて導入されて以来、世界１０余カ国で施行されている。

国内での施行はやや遅れた感もある。 性犯罪は再犯防止が特に重要だからだ。 昨年発生した性犯罪１万５３２６件のうち再犯率は５０．３％（８２９６件）にのぼる。 さらに被害者のうち３５．６％が児童・青少年だ。

‘電子足輪’効果はすでに立証されている。 フロリダ州当局は「性犯罪者１００人のうち４０人が再犯者となっていたが、この数字は警察が近接監視する場合は７．８人、電子足輪をかけた場合は３．８人に減った」という研究結果を発表している。

国内でも制度の運営が成功するよう法務部は力を注がなければならない。 全国４４カ所の保護観察所で別途の専門要員を拡充する必要がある。 電子足輪着用者の位置を追跡・監視する管制センターが全国に１カ所しかないという点は解決しなければならない課題だ。 これと同時に現行の児童・青少年性犯罪者身上情報公開制度も急いで改善しなければならない。 所轄警察署だけでなくインターネットでも閲覧できるようにし、個人情報を隣人に知らせても名誉棄損で処罰されないようにすべきだ。 性犯罪者の人権よりも潜在的被害者が安全に暮らす権利のほうがはるかに重要な価値だ。 犯罪の再発防止に効果がある制度なら特にそうだ。