北朝鮮の核問題解決のための交渉が五里霧中になった。申告された北朝鮮の核施設と物質に対する検証方法をめぐり北朝鮮と米国が2カ月近く接点を見出すことができないからだ。特にこの過程で北朝鮮が核保有国になるという意志を露骨に示し、交渉の先行きをさらに暗くしている。
検証についての朝米の立場は大きく食い違う。「2・13合意」による「完全な核申告」には徹底的な検証がその後に行われなければならないというのが米国の立場だ。しかし北朝鮮は合意文に「検証」に関する規定がないことから米国が要求する「検証体系」に即した検証は自分たちの義務事項ではないとする。軍事施設など届け出をしない施設に対する検証は不可能だというのだ。それに北核申告内容そのものも不誠実であるという。当然含まなければならない核廃棄物保存所も軍事施設という理由で除かれた。北朝鮮交渉代表たちは「韓半島非核化も重要だが、もっと重要なのは北朝鮮の自主権だ」と言及したという。もちろん無能力化などの成果があるというが、現在の交渉の論議対象は「核プログラム」にすぎない。この事案だけでこんなに遅々として進まなければ、本当の「核兵器」はいつ挙論されるのか、先が不透明であるばかりだ。結局、北朝鮮には核廃棄の意志がなく、国際状況は北朝鮮の核保有を認める方向に流れないか非常に懸念される。