キム某容疑者（４５、自営業）とフィリピンに滞在するパク某容疑者（４０）は０６年５月、韓国の有名なポータルサイトに「ノーブレス・ノマド・クラブ」という出会い系コミュニティを開設した。

続いてコミュニティに「買春とゴルフを同時に楽しめる」という広告を出し、加入したメンバーを対象にフィリピン観光客を集めた。昼にはゴルフまたは観光を楽しみ、夜には現地の女性と買春を行ういわゆる「買春パッケージツアーの観光客」を募集したのだ。

パク容疑者は現地で１０代後半から２０代初めの女性およそ１２０人を雇用した。キム容疑者はコミュニティにこれら女性の写真を掲載し、男性が好みの女性を選べるようにした。観光客はキム容疑者が仁川（インチョン）国際空港からフィリピンまで直接案内した。

容疑者らはフィリピンのマニラ、バタンガス地域にプール、酒場などが付いた豪華別荘３棟をレンタルし、観光客が別の宿舎を利用せずに買春行為を行えるようにした。観光客は３～８人ずつ２泊３日または３泊４日の日程で昼間はゴルフや観光をし、夜は自分が選んだ女性と別荘で酒を飲み、買春行為をした。

費用は航空料金を除いて１人当たり１３０万ウォン（約１３万円）ずつだった。こうした犯行は「遠征売・買春への取り締まり」のために通信を用いて捜査を進めていた警察により、キム容疑者が運営中のコミュニティが摘発され、発覚した。

忠清北道（チュンチョンブクド）警察庁は４日、容疑者らを売・買春仲介などの行為に関する法律に触れた疑いで逮捕し、フィリピンに滞在中のパク容疑者の身柄を確保するために逮捕状を請求した。

またコミュニティのメンバーに加入し、現地で買春行為をしたイ某容疑者（４３）ら４３人を同じ疑いで書類送検した。警察関係者は「摘発された男性は昨年１２月から４月まで旅行していたことが分かった」とし「容疑者らが０６年５月からコミュニティを運営してきたことから、買春行為を行った男性は延べ数百人にのぼるとみられる」と話した。