子供が持って遊ぶ木製ブロックに塗られたペイントや、玩具に含まれた重金属と環境ホルモンの量が子供に有害であるレベルだという調査結果が発表された。

環境部と国立環境科学院は人形・玩具・装身具など子供用品１７種類・１０６製品の中に入っている５１の化学物質の量を調べた。調査対象製品の一部から、米環境保護庁（ＥＰＡ）やカリフォルニア州環境庁が子供に適用する基準を超過する重金属と環境ホルモンが検出された。

米ＥＰＡやカリフォルニア州環境庁は、子供は玩具を長い時間かじったり、なめたりするために、基準値を大人の１０分の１－３の水準に定めている。国内には重金属・環境ホルモンの含量と溶出基準は設けられているものの、摂取許容量の基準など実際の露出に対する基準はない。調査の結果、木製ブロック６製品のうち２個から重金属の鉛（Ｐｂ）が検出された。

米国で鉛の場合、大人の１日摂取許容量の基準が体重１キロ当たり３．６マイクログラム（１００万分の１グラム）だが、２歳未満児には大人の１０分の１、２歳以上は３分の１が基準となっている。

今回の調査で、ある製品は露出量が体重１キロ当たり１日１．９８マイクログラムに評価され、子供の基準０．３６マイクログラムを超過していた。ネックレスなど金属製装身具２５製品のうち１５製品から鉛が検出され、露出量も最高６．１５マイクログラムにのぼった。

鉛の過多摂取は知能低下を引き起こすとされる。プラスチック製玩具や人形製品の一部は、環境ホルモンのフタル酸エステルである可塑（かそ）剤（ＤＥＨＰ、ＤＩＮＰ、ＤＩＤＰ）の露出量が子供基準の最高値の４倍にのぼると分析された。可塑剤は、プラスチックを軟らかくし、加工性をよくするために加える物質だ。

パク・ミジャ環境部環境保健政策課長は「来年３月“環境保健法”が導入されれば有害物質の種類と目録を告示し、健康を害する程度の有害物質が入っている製品は回収（リコール）を勧告したり販売中止などの措置を取ったりするよう定める予定だ」と述べた。