【社説】国際協力の中で先端産業起こす宇宙航空庁にならねば=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2024.04.28 09:59
なぜいま宇宙なのだろうか。米中技術覇権競争の中で韓国半導体の地位が揺れ、医学部定員増加問題で国の医療体系が脅威を受ける現在、韓国社会に宇宙は何を意味するだろうか。来月27日に発足するする韓国宇宙航空庁の首脳部が決まったいま、政府と科学技術界がもう一度悩まなければならない根本的な問いだ。韓国大統領室は24日、宇宙航空庁長にソウル大学航空宇宙工学科の尹寧彬(ユン・ヨンビン)教授を、任務本部長にはジョン・リー元米航空宇宙局(NASA)本部長を任命した。尹教授は羅老(ナロ)号開発などに参加したロケット推進体分野の専門家だ。ジョン・リー元本部長は韓国系米国人で、30年近くNASAとホワイトハウスなどで勤務した宇宙産業専門家だ。今回の人選について科学技術界は概ね「無難だ」という評価をする。
宇宙はこれ以上未来ではなく、現在だ。人類はすでに地球軌道を超え月に足を踏み入れて久しく、もう地球の隣の火星まで延びていきつつある。月軌道には宇宙ステーションが、月の南極には有人基地が作られるアルテミス計画がすでに進行中だ。こうした巨大国際プロジェクトの過程で情報技術、生命工学、人工知能など多様な分野の先端科学技術が進化し、また人類の暮らしの中に使われることは過去の経験を通じて知ることができる。